みかん責任編集「母なる想い」
「ともだち親子」って流行っているの?うちもそのなの?って聞かれるけれど、わたしはそうじゃないと思っているの。
まぁ、ナナはどう思っているのかはよくわからないんだけど。
ただ、すこしだけ心配なの。病院からの帰り、わたしだけがお留守番。あんなに行く前に、呼び止めたのに無視されたわ。
ひとりで家にいるって本当に好きじゃないの。
だから帰ってきたら、ちゃんと確認するの。
一応念のためね。
かーちゃんがナナを抱えて、床におろしたのね。
そのあたりから、うーうーとへんなうなり声をあげるナナがいたの。
床に足がついたとたんに、ドーンと私に突進していたの。
あれは、よろこんでいる感じではない。逝ってよしみたいな勢いでこっちにくるのね。
危険を察知した、ちゃあが止めに入るけど、ほんとに無駄。
わたしが一喝したら、このいざこざもすぐ終わるんだけれど、毎回だと疲れるわ。
だから今日もひっそりと確認するの。
気がつかれないようにね。
ナナが私に甘えてくると、それまで甘えていたみかんは、さーっといなくなります。ケージに入ってしまうと、私が呼び出しても出てきません。ご機嫌を損ねてしまった…。
寝るときも、そそくさとケージに入るし、私のことは大丈夫だからという感じ。
ときどきお母さん役を休みましょうかね。